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ファッションアイテム Tシャツ

Tシャツについての説明をしています!

 

『Tシャツ 由来』
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由来

Tシャツの誕生

スポーツウェアとしてのTシャツの起源は約80年前に遡るといわれています。もともと男性用下着として使用されていたものが次第に、アート作品や政治的メッセージの代弁者、広告塔、お洒落着など様々な顔をもつようになったとされます。
第一次、第二次世界大戦もまたTシャツブームの大きな引き金となります。米国海軍から始まったTシャツは1939~1945年の第二次世界大戦後すぐに米国陸軍の公式肌着として採用されました。第一次世界大戦中に開発されたスポーツシャツ(ポロシャツのような、ボタンホールと短い袖。伸縮性のある縫い縁)がシアーズ・ローバック社の通販カタログにて低価格で流通するようになり、1930年ごろ下着製造会社だったヘインズ社(後に『フルーツ・オブ・ザ・ルーム』を世に送り出す)がそれをコブ・シャツ(水兵シャツ)と名付けました。


綿100%の着心地

Tシャツがここまでとても人気な衣類となった要因には、『綿』との出会いが大きいと言われています。
綿は紀元前3000年ごろよりインダス川流域の住民に使用されて以来、全世界に広がっていった理想的素材です。
麻やリンネルにはない柔らかな肌触りでウールのようにこすれることもありません。
吸汗性にも優れた天然素材であるこの綿は、20世紀初め米国が生産高世界一位であり、必然的にTシャツ生産と結びついたのです。

 加工技術の発達
古くはステンシル印刷から、シルクスクリーン印刷が主流となり、さらに発泡・フロッキー・蓄光などのインクや艶出し紙なども充実し、ほとんどのプリント製品がこの方法となりました。また熱圧着でプリントしたものを転写する熱転写プリントも盛んに行われ、現在ではDTP同様、パソコン上で作成したデザインデータをそのままウェアにプリントできるまでになりました。
誰でもが手軽にTシャツプリントを行える時代がやってきたこと、そしてそれらのチャレンジにTシャツという素材が最も手軽で身近な存在だったことが今日のデザインTシャツの発展につながっています。
 広告としてのTシャツ
現代アートはTシャツによって大きく発展したといっても過言ではない。なぜならTシャツはポップアートが「ポップ」であるがための絶好の表現材料だったからです。70年代アーティスト達はこぞってTシャツを作品発表の道具として使い始めます。
カウンターカルチャーの寵児にしてアメリカン・アングラ・コミックの大巨匠ロバート・クラムが自分の描いたヒッピーのキャラクターをTシャツにプリントしました。その後80年代ではキース・ヘリングが自身のお店「ポップ・ショップ」をオープンし、Tシャツをはじめとする雑貨などにキャラクター作品をプリントし販売しました。そして90年代には村上隆も同じく日本のアニメやマンガをモチーフとしたキャラクター作品をTシャツなどで販売することによりポップアートを継承しました。
これら一連の流れはまたアンディ・ウォーホルのポートレート作品やポップアートの父、ロイ・リキテンシュタインがコミックの分野をアートにまで引き上げた功績が大きい。

こうしてアーティストとTシャツは自然と手を組むことになり、美術館でも販売され、大きなマーケットとなります。またTシャツはインスタレーションや視覚芸術の分野でも多く登場するようになりました。そして必然的にマーケットとアートという付加価値を得たTシャツは、ファッションブランド業界でも彼らアーティスト達を起用することが新しい常識となっていきました。
 ファッションとして

Tシャツがモード界でベーシックアイテムとして登場したのは60年代のことでした。当時Tシャツはストリートでも受け入れられ、クリスチャン・ディオール、ニナ・リッチ、ジャック・エイムなどを始めとする様々なデザイナーズブランドがTシャツを発表するようになっていきました。その一方で既製服メーカーも様々な色やデザインのTシャツを製造するようになりました。
70年代前半ヒッピー達による「ラブ&ピース」運動や後半のパンクムーブメントなど、自由を求める思想とTシャツが見事にマッチした。それまでのメンズファッションとして捉えられていたTシャツを多くの女性達が着こなすようになりました。こういった流れの中でTシャツは多くのカラーやデザインが作られるようになりました。

80年代に入るとヴィヴィアン・ウエストウッドが、音楽や思想を背景にパンクファッションを確立し、ロックアーティストなどもTシャツを自分たちのスタイルとして着用するようになる。またスポーツウェアもストリートで受け入れられる一方でスーツ・ドレス・ワイシャツなど洗練された服も復活しました。ブランドロゴの入った高価なTシャツが広まる一方でコピー商品が出回り、乱用やパロディなども生まれました。

90年代では80年代で興った様々な変化がうまく混合されていきます。それまで主にカジュアルとして着こなされていたTシャツが山本耀司やジョルジオ・アルマーニらがスーツにTシャツを合わせるスタイルを提案し、ミニマル・ファッションが誕生しました。またこの頃環境問題やリサイクリングなどの関心も高まりTシャツにもオーガニック綿を利用したものが登場しました。

そしてTシャツはカルバン・クラインやダナ・キャラン、ジョルジオ・アルマーニらの提案によってカジュアルフライデーの普及もあり、ビジネスの場でも許されるようになりました。こうしてラグジュアリーTシャツとして数多くのデザイナーが自分たちの個性をこぞってコレクションで発表するようにまでなりました。

 Tシャツ→主張

Tシャツは誕生して以来、映画の中の女優や俳優、著名人、またアーティストやミュージシャンなどに愛され、多くのシーンで一般人に影響を与えていきました。「モダンタイムス」の労働者役でTシャツを着たチャーリーチャップリン、普段着にボーダーTシャツを着てくつろぐガブリエル・ココ・シャネルの姿、「乱暴者(あばれもの)」のマーロン・ブランド、「理由なき反抗」のジェームズ・ディーン、「ウエストサイド物語」の若者達。Tシャツを着たマリリン・モンローやブリジット・バルドーのポートレート、ボーダーTシャツで作品を作るピカソ、ジーンズとTシャツのスタイルをこよなく愛したジェーン・バーキン、トレードマークのプリントされたTシャツでファンとの一体感を作り上げたローリングストーンズ、Tシャツ姿がトレードマークのブルース・スプリングスティーン、特大サイズのTシャツでヒップホップスタイルを確立したラッパー達。

彼らのスタイルや作品、主張とともにTシャツは、非常に大きな影響力を持ったひとつのメディアとしての位置を確立していったのです。そしてその影響力を背景に反戦やストップエイズなどの草の根運動にもかかせない存在だったメッセージTシャツなどが生まれました。そして英雄の肖像をプリントしたTシャツ、環境問題などの活動集団用のTシャツ、ユニフォームTシャツ、チームTシャツ、グループTシャツとしても作られました。スポーツなどの分野でもそういったチームTシャツが販売され、サポーター達は身につけて応援するようになりました。
こうして若者のストリートスタイルとしても完全に定着していったのでした。。

 将来のTシャツ
それでは今後どのようなTシャツが出現するでしょう。例えば最近では特殊な繊維により作られた衣類上に、まるでTVのモニターのように映像を映し出す技術も研究されています。ウェアラブル・ディスプレーも活発に研究がなされている分野です。また医療分野でも然り、心拍数や呼吸回数、体温など感知するTシャツなども使われ始めています。
エレクトリック&デジタルテクノロジーとしても、また人々の定番ファッション、アート表現の素材としても、今後益々更なる発展をしようとしている衣類であることは明確でしょう。

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2018/3/2 更新

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